頭脳(あたま)の散歩 デジタル教科書はいらない
今年は[国民読書年]。それに合わせ、読書を薦める二人の対談が緊急出版された。デジタル化は決して悪い訳ではない。情報を適確に速く捉える事が大切なのは間違いない。デジタルデータは、いつでも簡単・自由に取り出すことが出来る。利便性を備える電子機器とソフトの普及・浸透はそういう意味では時代の変化にマッチしているのである。
だが、人間の思考はどうだろう。年齢とともに考え方や記憶はうつろい変わっていくものだ。学校教育にデジタル教科書がどんな影響を与えるのか? 教師と生徒とのコミュニケーションは取れるのか? 子どもの思考力は養えるのか? などなど、多くの疑問が前方に立ち塞がる。
腕時計が[アナログ→デジタル→アナログ]と変化し、教育も[詰込→ゆとり→見直し]と変わった様に、デジタル教科書も思考錯誤を繰り返すのか? ただ、実際にデジタル化された教材または教科書で教育を受けるのは子ども達である。これだけは忘れてはならない。(え)
