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大人の意地

『子どもにウケるたのしい雑学』 坪内忠太 新講社 ¥900 

 

 子どもは、大人が何でも知っていると思っている。

 突然の質問に、「そんなもん、考えた事もないな。」と戸惑いつつ、でも答えられなきゃカッコ悪い。そこでコレ。

 イヌの習性から宇宙の不思議まで、あらゆるジャンルの子どもの疑問に即座に回答。セミは逃げる時、少しでも体を軽くするためオシッコをする。竜巻、台風、お風呂の水の渦は北半球では全て左巻き、南半球で全て右巻きである。くしゃみで放出される息は時速160キロ(隣でされたら、もうアウト)。ちなみに子どもがチョロチョロ動き回るのにも理由があって、血液を体のすみずみまで循環させるため、本能がそうさせるそうだ。

 こんな面白い雑学ネタがなんと254個。難しい解説はなく、端的でわかりやすいのがミソ。大人が読めば、社会人としてちょっと博識な自分を演出できてしまう。

 何でも知っているカッコイイ大人は子どもにとって、そして飲み屋のお姉さんたちにとってもスーパーヒーローなのだ。 (伊)