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随筆 蟷螂日記
著者:原文成
郷土本

 カマキリは、良くも悪くも目立ってしまう虫の一つですが、この虫ほど毀誉褒貶の激しい虫も珍しく、交尾の最中から雌が雄を食べ始める残忍さが疎まれる反面、斉の荘公の車に立ちはだかり、一歩も引かぬさまに、荘公は、「人間ならば天下の勇者となるであろうに」と感嘆し、車を迂回させたという故事も広く知られております。
 この故事にみるカマキリの姿を滑稽とみるか、自分の生き様のなかで共有したいと思うかについては、人によって異なるかもしれませんが、私たちは、蛮勇は排するものの、強権には屈しない気概を持ちたいものです。
 この文集は、平成10年5月から平成18年12月までの9年弱の期間、主として、東愛知新聞に寄稿した時事所館などをまとめたののですが、カマキリにあやかって題名を「蟷螂日記」としました。

(株)豊川堂 (株)東愛知新聞社
¥1365(税込)